逸失利益と後遺症・労働能力喪失期間

被害者が後遺症を負ったことによる逸失利益を請求する場合というのは、被害者が死亡したことによる逸失利益を請求する場合とは異なり、原則として逸失利益から生活費は控除されない仕組みになっています。

実際の裁判例の中には、植物状態などの重度な後遺症を負ってしまった場合について、寝たきり状態であることから、「健常者と比べるとそれほど生活費が必要にならない」と判断し、生活費を控除したケースもありますが、基本的には「生活費を控除しない」とする裁判例のほうが圧倒的に多いです。

そして、先ほども少しお話の中に出てきた「被害者が死亡したことによる逸失利益の請求」については、交通事故による後遺症を抱えた被害者が、交通事故とは別の原因で死亡した場合であっても、その時点で労働能力喪失期間が終わってしまうわけではありません。

逸失利益の金額を算出する上では、被害者が死亡した事実に関しては、原則として考慮しないというのが、最高裁としての見解なので、逸失利益の損害賠償は相続人が引き継いで受け取る形になります。




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