状況別逸失利益の算定方法

【退職金は逸失利益になる?】

給与所得者が後遺症により退職せざるを得なくなった場合、退職金も逸失利益となる可能性があります。

本来であれば定年まで勤務した後にもらえたはずの退職金を早いうちにもらってしまったわけですから、後遺症を負わずに定年まで働いていたらもらうことができたであろう退職金の金額と、実際に受け取った退職金との差額を逸失利益として受け取ることができるということです。

【会社役員の逸失利益の算定】

会社役員の場合は、会社から受け取るお金に利益配当と労働の対価の2つの要素が含まれているのですが、この場合は労働の対価となる部分のみをもとにして、年収額を決定します。

【事業所得者の逸失利益の算定】

事業所得者の場合は、申告所得額を実際の収入として年収額を算出します。
ただ、休業損害を算出する場合と同様に、申告所得額よりも実際の収入のほうが高い場合は、実際の収入のほうを年収額として認める場合もあります。

【家事従事者の逸失利益の算定】

専業主婦などの家事従事者の場合は、前年の年収がありませんから、休業損害を算出する場合と同様に、「賃金センサス」の全年齢平均賃金をもとに年収額を決定します。

また、家事に従事しながらパートやアルバイトなどで収入を得ている兼業主婦の場合は、賃金センサスの全年齢平均賃金と実際の年収の、どちらか高いほうを基礎収入として考えます。

【学生の逸失利益の算定】

学生の場合は、仕事をしていないのが普通ですから、原則として賃金センサスの全年齢平均賃金を収入額とし、年収額を決定します。

【失業者の逸失利益の算定】

現在は仕事をしていない失業者の場合は、労働能力と労働意欲があり、今後職を得る可能性があれば、失業する前に受け取っていた収入をもとにして年収額を決定します。

または、失業前の収入額が賃金センサスの全年齢平均賃金を下回っていた場合には、被害者にもよりますが、全年齢平均賃金で年収額を算出する場合もあります。

【職を得る可能性が高い高齢者の逸失利益の算定】

高齢者の中でも、職を得る可能性が高い高齢者の場合は、賃金センサスの年齢別や男女別などの平均賃金をもとにして収入額を決定します。




サブコンテンツ

このページの先頭へ