症状固定後の治療費に関する問題

交通事故による症状固定後の治療費についての解説。

症状固定後の治療費に関する問題

症状固定」の状態になってしまった場合には、今後治療を行っても改善・回復の見込みがないということになるので、症状固定後の治療費は支払われなくなります。

そのため、後遺症が残った場合には、「後遺症に対する治療費は支払われない」というのが普通なのですが、例えば「今後も治療を続けなければ現状維持が難しくなる」といった後遺症の症状がある場合に限っては、今後の治療費を支払ってもらうことができる可能性があります。

植物状態のような、この先も治療を必要とする状態である場合、現状維持に必要な治療費に関しては、一時金として支払われます。

なぜかというと、被害者に対して迅速な救済を行うことと、今後加害者が治療費を支払うことができなくなるリスクを回避することが必要だからです。

この場合、一生の長さは誰にも想像がつかないものですから、生涯に必要となる治療費を、厚生労働省が指標として発表している「簡易生命表」「平均余命」を用いて算出することになります。

また、今回のケースでは、将来的に必要となる一時金を先に受け取ることになるわけですから、実際に治療費として使用するまでの間に利息が発生します。

この利息分は、「ライプニッツ係数」という数値を用いて算出されます。

そしてさらに、1年間に必要となる治療費を割り出して、平均余命とライプニッツ係数とをかけることで、将来的に必要となる医療費を算出します。

ただ、後遺症の状態によっては、
治療費の金額を平均余命よりも短い期間で計算されることもあります。

また、一時金として受け取るだけではなく、
定期的に受け取る方法もあるので、詳しくは医師と相談しましょう。

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